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漆 の 実


いつもの散歩コースよりも下(立谷川下流)の方を歩いた。奥羽山脈を眺めたいと思ったからである。
西方の朝日連峰は、すっかり冬姿になってるが、東方の奥羽山脈は東北の背骨になっている山々が連なっているが、朝日連峰や月山などより降雪量は少なく、冬到来がやや遅くなる。
朝日や月山は、一気に冬になり変わるが、奥羽山脈は日々を経ながら冬が深くなってく。そのあたりの変わりようが面白いと思う。

奥羽山脈は、まだ疎らな冬だ。晩秋に歩いた二口峠周辺の山々もわずかの積雪でしかない。
歩いてると肌着が汗ばむ。(暖かいのだなぁ)寒いよりは暖かいのが良いから嬉しいが、寒暖のありようが尋常でないのが気になる。

面白い被写体を探しながら歩いてるのだが、なにもない。シオンに似た花など咲いているが、いまさら花を撮ってもしかたないとパス。
歩きはじめから気になっていたのだが、漆の実がたくさんなってる。今年は漆の実の当たり年なのだろうか?

藤沢周平の作品に、「漆の実のみのる国」があって、漆の実を見ると、きまって上杉鷹山の物語を思う。
竹俣当綱が上申した漆、桑、楮 各百万本の植え立て計画が、貧苦に喘ぐ十五万石の藩が、ゆとりある三十万石に変わるという思惑だが......

「三木植立て計画となっておるが、主力は漆だな」治憲(上杉鷹山)が竹俣当綱に問う。
「さようでござります。もっとも確実に、しかも多額にわが藩に利益をもたらします」

しかし、世の中なかなか計画通りにはいかないものである。米沢十五万石は苦悩しながら、頑張りつづける。
藤沢周平の人生最後の力作(上下二巻)は、次のような記述で締め括られている。

  鷹山は微笑した。若かったとおのれをふり返ったのである。漆の実が、実際は枝頭につく房のようなもの、こまかな実に過ぎないのを見たおどろきがその中にふくまれていた。  (完)

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  1. 2016/12/05(月) 05:15:15|
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コメント

櫨の実も

和蝋燭の原料になると言う櫨の実と、同じ形状なんですね。ウルシ科の植物ですから当然・・・なのでしょうが。漆の実を始めて拝見いたしました。
木守柿が消え、この櫨の実房が冬の鳥の命を繋ぎます。
  1. 2016/12/05(月) 11:04:31 |
  2. URL |
  3. 幻椏 #FXGmxbjY
  4. [ 編集]

和蝋燭の原料

時田さん
そうなのですねぇ
貴重なコメントありがとうございます

米沢で植えた漆よりも、もっと質の良い漆が他国で採れるようなこともあって、当初の計画通りにはいかないというせつない結果も
漆の実を見る度に、鷹山公のことを思い浮かびます
  1. 2016/12/05(月) 14:35:59 |
  2. URL |
  3. こんの #-
  4. [ 編集]

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