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仮設に雪降る

 
  五歳(いつとせ)を弱音吐かざる妹の仮設の屋根に雪は降り積む   下野市・若島安子

  黒々とフレコンバック積み上げて置き去りの被曝地に今日は雪降る  熱海市・宮島郁子

  十年間皿をくるんだ新聞紙の3.11を知らぬ無邪気さ            浜松市・石田佳子

以上は、3.11関連歌(14日づけ朝日歌壇)である。
以下は、同紙からの句・歌で、私の掲載理由は次の通り。

  藍澄みて寒夜残照消ゆるとき    熊谷市・時田幻椏

畏友 時田さんの本年初入選句(金子選次席)。
『底知れぬ寒夜残照の美しさ』と金子選者の評。


  雪だるま見せに小さな訪問者   鹿児島市・青野迦葉

  父の意地通せし凧の揚りけり   鹿児島市・青野迦葉 (2008年1月28日づけ)

「雪だるま」の句は、いかにも今年らしい句だと思った。8年前のそれは「凧」だったなぁ


  これはダメこれもイマイチおッいいね相も変わらず窯出しの朝    神戸市・加古裕計

『陶磁器の窯出し。緊張する場面をあえて軽くうたっているのだろう』佐佐木選次席の歌と評。


  昨日より寒い朝だというだけで抱きしめあえる姉と妹        高槻市・有田里絵

  床の間のない家に住む吾子なればお鏡さんのとなりに座る   高槻市・有田里絵(2008年1月28日づけ)
  帰省して語尾にうつりし方言のなくなる前に日常は来る       高槻市・有田里絵(2008年1月28日づけ)

有田さんの歌は、久しぶりで拝読した。以前は毎週のように掲載なって楽しんだ。
子育ても一段落での再登場なのかなぁ 
*
有田里絵さん

 朝日新聞 「天声人語」 2007年6月9日(土)

平仮名のことを「女手」とも呼ぶ。
そのせいでもないだろうが、平仮名でつづる言葉は角がとれて感じられる。
先月の朝日歌壇に、こんな作品が載った

ひらがなでなやみぜーんぶかきだしてみればたいしたことはなかった

作者の有田里絵さん(30)は去年の朝日歌壇賞を受けた。
いま子育て中だ。日々、色々な気疲れがある。それを書き出すことで気持ちを整理するという。
少々深刻なことは平仮名で書いてみる。心の角がとれて、軽くなってくる

心の荷を下ろせずに自殺した人が、警察庁のまとめで昨年、9年続けて3万人を超えた。
なかでも学生・生徒は、統計を始めた78年以降で最も多い。遺書の多くは学校での問題に悩み、格闘した心の様をとどめていた

東京のある私大で新入生に聞いたら、半数が「自分は傷つきやすい」と答えたという。
柔らかい心はすぐ傷つく。若者の特権だが、克服する力が弱いらしい。小さなつまずきが絶望に結びつきかねない
有田さんは中学生時代、誰彼なく順ぐりに標的にするいじめに遭った。
死を思った日もあるが、悩みをノートに書くと、不思議に気分は落ち着いた

初子を産んだ一昨年からは、小さな命をいとおしむ歌が増えた。

ふええんと一声泣いてまた眠る夢の中まで行けなくてごめん

赤ちゃんへのメッセージを込めた歌もある。

人生を始めたいから生まれ出る I was born とは言いながら

悩まぬ人生はないけれど、重いものもなるべく軽く。平仮名でつづる人生もいい。


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  1. 2016/02/14(日) 14:55:04|
  2. 未分類|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:2

コメント

御礼

変わらぬ御厚情に感謝申し上げます。
ありがとうございます。
  1. 2016/02/14(日) 22:36:06 |
  2. URL |
  3. 幻椏 #FXGmxbjY
  4. [ 編集]

寒夜残照

時田さん

おめでとうございます
今年もまたたくさんの句を楽しみにしております

  1. 2016/02/15(月) 07:43:20 |
  2. URL |
  3. こんの #-
  4. [ 編集]

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