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木には足がない


剪定の師と仰ぐWさんと話していると、なんというか不思議な気分になる。
Wさんは、こんなことを言う。
「動物は、足があるから好きな所へ行ける。木は、足がないから生えたその場所で生きるしかない。
 だから、そこがいちばん良い場所であるようにしてあげなきゃならない。風雨や光が十分に得られるよう工夫してやることがだいじだ。
 木は、そこがいちばんであることを望んでる」

「木は歩けない」そんなことはあまりにも当然過ぎることで、いまさら改めていうこともない。なのに、Wさんがそう言えば、なんとも不思議というかハッとするのだから可笑しい。
木にとって、生えてるそこがいちばん良い場所であるべきだなどと考えたこともないから、そう言われると戸惑いながら、(そうかもしれないなぁ)と思ってしまう。

Wさんの思考は、人間中心ではなく、常に木が主体者になっている。
「天童の家」の玄関脇にある柘植の木を見て、Wさんが言う。
「この木は、重すぎる。頭がこんなに大きいと雨が下の枝葉に届かない。雨が下葉まで満遍なく届くようにした方がいい。
 枝と枝の間隔が狭すぎる。これでは風が通りにくいし、光がうまく射さない。もっとスリムにすべきだ。
 雨と風と光がちゃんと当たるようにすることがだいじだ。」

「恰好を考えてやったつもりですが......」自己主張してみる。
「そうね。恰好もだいじだ。それを言えば、このもみじはどんなふうにしたいの?」Wさんに訊かれ、答えがうまく言えない。
「1本の木だけではく、庭全体のバランスも考えなきゃダメだ。空間、木の間のバランス、それぞれの木が満足する位置、姿を作るべきだ。」Wさんの言葉は滑らかだ。

オーソリティの言葉は、こころにずしりと重く響く。
あまりにも当然のことを見失っていた気がする。雨、風、光、それは植物にとってだいじなこと。当然過ぎることは、往々にして見逃してしまう気がする。
「木には、足がない」だれでも知っていることをWさんは平気で言うからこわい。(笑)

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今朝の気温13度、曇

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  1. 2014/05/17(土) 06:39:07|
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  4. コメント:6

コメント

達人

達人の言葉というのは、
たいていシンプルなものですね。

それから、いつも気になっていることがあります。
「山野の自然に生えている樹木は、誰も手入れをしないのに
美しい枝ぶりで、元気に育っているのはなぜだろう?」
という事です。

自然に適応する形が美しい、ということなのでしょうか。

ウチのベランダでは、自然の摂理?に任せて、
頂きものの鉢植えなどを適当に並べておくと、環境に適応したものだけが
生き残り、適応する形で枝葉を伸ばしていきます。
「これで良いのだ…」
とも思っていますが、
決して美しくはないのです…



  1. 2014/05/18(日) 08:57:50 |
  2. URL |
  3. 驢人 #-
  4. [ 編集]

御 礼

こんのさん!

昨日は、お時間を割いていただき、畑作りありが
とうございました。
今朝はどうなっているだろうと、会社に来るのが
いつもより少し楽しみになりました(^.^)
また、ご指導宜しくお願い致します。

ママさんに、くれぐれもよろしくお伝えください。
今月の暗号20.27もお伝えください。
お願い致します。
  1. 2014/05/18(日) 14:24:10 |
  2. URL |
  3. benibana #-
  4. [ 編集]

年季が入った

驢 人 さん
美しさには二通りあるような気がしますです
幼い、若い人たち美しさ、惚れ惚れすることあります。若さのもつ鮮やかな美しさ
他方、年季のはいったお年寄りに滲みでた美しさをみて驚くことがあります。できればあんなふうに老いたい!と......

樹木にも、同じようなことが言えるような気がします
若木の美しさ
そして巨木の、あの力強い、神々しささえ伴う美しさに畏敬の念を覚える

そんなことが浮かんできたのでした
  1. 2014/05/18(日) 14:32:41 |
  2. URL |
  3. こんの #-
  4. [ 編集]

育ちを見る

benibanaさん
>会社に来るのが いつもより少し楽しみに
あぁ、それはいいこと(笑)

人も、犬も、そして野菜たちも育ってくのを見るのは、嬉しいことです

畑の写真、上手く撮れてますねぇ
とても驚き、嬉しくなってます
  1. 2014/05/18(日) 14:48:43 |
  2. URL |
  3. こんの #-
  4. [ 編集]

こんのさんへ
「木には足がない」と言うWさんの言葉。
私もしみじみと感銘しました。
そんな言葉がすらっと出て来る生活をなさっている事に
憧れも感じます。
我が家の前の公園の桜やクスノキは
「歩けない」から必死に生きてます。
ステキなお話、ありがとうございました(笑)
  1. 2014/05/20(火) 09:57:17 |
  2. URL |
  3. ぶんとも #yl2HcnkM
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必死に生きて

ぶんともさん
足がある
足がない
考えてみれば、大きな大きな違いですよねぇ

必至に生きないと、足のないものから笑われます(笑)
ありがとうございます
  1. 2014/05/20(火) 15:16:07 |
  2. URL |
  3. こんの #-
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