FC2ブログ
未分類日記以前の天童の家RSS|

提灯と釣り鐘


今日は、公民館掃除の日だった。掃除は9時からと告げてある。隣組長で、公民館の鍵を持っているので15分前に出かける。
公民館玄関には、早くもSさんの姿がある。「今来たばかりよ」との声を聞きながら、急いで鍵を回す。
Sさんに続いて次々とメンバーがやってき、各自が掃除をはじめる。掃除は30分ほどで済む。

小部屋にストーブをつけ、台所で沸かした湯でお茶が淹れられ、各自が持ち寄った漬物や果物、ぜりー菓子、金柑煮などが並び、歓談がはじまる。
農繁期にはできないことだが、冬期間はこういう楽しみがある。さまざまな情報が飛び交い、笑い声が続く。

「晩酌やるの?」メンバー8人の中で、男は私一人だけのせいか、そんな問がでる。
うん、と頷きながら
「いつもはコップ1杯。でも今は食事の準備しながら飲むから、3杯くらい呑まってしまう」と舌を出す。
「ふ~ん、やはり やゑちゃんがいないとのびのびと飲めるっていうことね」Tさんが言うと、みんなの笑い声が揃う。

妻がいる時は、コップ1杯しか飲めないが、いないと誰も制止しないから遠慮なしに飲めるのだと、それが婿殿の姿なのだろうと...... 思っての笑いだったかもしれない。
鬼のいない間に、思い通りに羽根を伸ばして飲める...... そんな解釈の笑いだった気がする。
(そうじゃない!)私は少し慌てて言葉を続ける。

「イヤ...... 妻がいる、いないに関係なく、酒は、いくらでも飲める。妻がいる時は、食前酒として1杯で十分。けれど、妻がいないとやはり口寂しくて、ついつい酒に手が伸びる。それで...... 酒は寂しい気分を忘れさせてくれるから......」弁解の言葉が、なんともしどろもどろ......恥ずかしい。

でも、これが本当のことである。
妻が、飲酒を制止するから1杯なのではない。何杯でも飲めるのだが、1杯で十分なのだ。
妻が、いないから、ブレーキがかからないから3杯呑むわけではない。妻のいない寂しさを紛らわせるためについ酒に手がのびる。
その違いは、雲泥の差、月とすっぽん、提灯と釣り鐘。一緒くたにしてほしくない思いが強いく、弁解する。

はたして、この違いをメンバーに分かってもらえたかどうかは分からない。
深刻な問題ではない。一時の気楽な笑い。笑い合って、歓談の場を楽しんでいる。それでいいと思う。

  秋深き隣は何をするひとぞ  芭蕉


スポンサーサイト



  1. 2015/01/11(日) 16:21:41|
  2. 未分類|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0