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過剰サービス

大工さんは、毎朝8時にやって来た。まっすぐ現場に入って仕事をはじめることが多かった。
それでも、なにか相談がある時は洋間でコーヒー飲みながら打ち合わせ、時には仕事抜きの話で、仕事場に入るのが8時半とか8時40分になることが珍しくなかった。
そういう時は、夕方の上がりが午後6時を過ぎる。時には午後7時までということもあった。

そのような作業時間の中、いわゆる一服(休憩)は、午前10時と午後3時の2回設けた。
もちろん、大工さんの方でリクエストした休憩ではない。妻が(「天童の家」での接遇方針?)そう決めて茶菓を用意し、大工さんに「一服で~す」と休むことを督促?したからである。
依頼主からの誘いを無碍に断れない大工さんは、仕事を中断し、洋間にやってくる。午前・午後の2回、15分は仕事をするわけにはいかない。(笑)

善意から発した休憩(の強要?)、それが職人さんたちにはどうなのだろう?
せっかくリズムに乗った作業を中断しなければならない面倒さ!段取り通りに行かない厄介な気分がなかっただろうか?
例えば、自分でやる植木の剪定作業など、区切りの良いところまでやりたい、そう思えば休憩などとらずにやる。休憩で、かえって仕事の流れが滞ることがある。
もちろん、適当な休憩が必要なことはよく分かっている。
画一的に休憩時刻を決めるのではなく、仕事・作業の流れの中で、適宜に休憩できれば、それがベターではないのか?

10日、内装屋さんが「天童の家」に来たのは、午前9時を過ぎてた。
さっそく洋間で打ち合わせ。クロスを張るための下準備にとりかかったのは9時半近かった。
その後、工事とはまったく無関係の来客があった。その客が帰り、時計を見ると10時20分。
「張り師さん、休憩!」妻が、慌てて準備する。
今日は、仕事はじめた時刻が遅かったし、10時の休憩なしでいいのではないか、と思った。

......が、妻は律儀に「遅くなってごめんなさい。張り師さん、休憩してください」と呼びかける。
(あぁ、作業妨害の休憩だなぁ)と思う。
クロス張りの下準備を止め、職人は洋間に向かう。
職人と出会って2回目、まだ互いに本音で語ることが難しい。
依頼主と職人の関係は当たり障りない姿で、多少の不都合、厄介さは引っ込めてやるしかないのだろう。
(職人さんもたいへんだなぁ)と思う。

「お昼は、ここ(「天童の家」)で弁当でしょうか?」妻が訊ねてる。
大工さんは、自分の家へ昼食をとりに行った。
設備屋さん(複数)は、弁当を洋間でつかった。ここで昼食であれば、味噌汁や少々のおかずを用意をする。
妻の心遣いを過剰サービスというか、それともまぁまぁそれでもいいと思うべきか......
接遇って、ね なかなか難しいことだなぁと考えてしまう。(笑)


正午の気温-1度、晴


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  1. 2012/02/10(金) 12:08:07|
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金槌の響き


風呂釜の不具合から端を発した風呂場・洗面所改修工事が終わりに近づいた。
繰り返しになるが、これからやるのはクロス張り、照明器とりつけ、洗面台水回り配管の接合だけになった。
今週いっぱいで全て完了の予定である。

8日、9日、職人さんたちは誰も来なくて、「天童の家」は静かだった。
それまでの16日間、コンクリート破砕やタイルを剥がす騒音が家の内外へも漏れた。
はじめは、破壊の音で、気持ちまで壊されるような響きをもつ。
風呂場コンクリート床、タイル壁などのそれが済むと、騒音はなくなり、やがて建設への音が広がる。

破壊音は正直イヤな音である。ガタガタ! バリバリッ! ガガガァー! 濁音と破裂音、難聴者である私だけれど耐え難い騒音だった。
破壊音とちがって、建設音は濁音さが減って、音にリズム感が加わる。ドンドンドン、とんとんとんと丸みさえ感じられる。
単に先入観とだけは言えない音の違いがあるのをたしかに聞き分ける。難聴者ほど騒音を嫌う。

対面しながらの会話ならそうとう低い言葉でも聞きとれる。ところが、少し離れたり、また話者以外の話し声が混じるとなかなか聞きとれなくなる。
他人の声が騒音に感じてしまう。こいう感覚は、難聴者独特のものかも知れないなぁ
うん、難聴者ほど、音に注意深くなる、というか、音に拘らざるを得ない。

9日朝、台所のストーブ前に腰掛け、妻が使う包丁の音を聞いている。とんとんとん、そのリズム感が快い。
「ママ、金槌の音がしないとさぁ なんだか、ものたりない気がする」
「パパもそうなの...... 私もよ。さっきからそう思ってた」
「金槌の音が聞こえると、なんだか家が生きているなぁみたいな感じだった」
「ふ~ん、じゃぁ今は死んでる?」
「イヤ、ちがう! ママの包丁の音が良い響きでな、この家は生きている」
「うふ、おかしなパパ」

とんとんとん 大工さんが使う金槌の音が、響いてる。(懐かしいなぁ)
あの音がすると、そう まるで(家が生きてるな)と感じた。
びゅーんと電動鋸の音が、血液の流れを思わせる。大工さんの動きが美しかった。
うふ、なんだかあの金槌の音がとても懐かしい。
そう思いながら、妻が使う包丁の とんとんとんという音、ストーブの温かさを感じながら聞いている。

*
今朝の気温-3度、曇


  1. 2012/02/10(金) 06:09:21|
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