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活動事例発表

  災害時に備えた要援護者への支援
                                     天童市民児協 今野幸生

天童市の人口は、10月1日現在62.492人で、世帯数が19.759世帯となっている。
天童市消防署職員は57人であり、消防士1人当り人口が1,096人、347世帯となる。
「大震災が発生しても、みんなを助けることができない」と署員がはっきり断言します。

自分の住んでいる地区を具体的にイメージしてみよう。
天童市には小学校が廃校1を含め13ある。1学区当りの平均人口は4,800人であり、1,520世帯となる。
大震災は全ての人々が被災者になる可能性が大きいから、たとえ消防署員が2倍、3倍、いや10倍になったとしても、消防署員が言うとおり「みんなを助けることができない」ことにかわりはないだろう。

大震災が発生し、救助隊が被災地に到着するまで平均6時間かかると言われている。
大震災の場合は、公共の救助活動がはじまるまでに、「地域の命と財産は、自分たちの手で守らなければならない」というこれまで学び得たことを、どういうかたちで実現(実践)していくかが大きな課題となる。

天童市は、震災時に市民の命と財産を守るために、行政として二つのことを打ち出した。
一つは、自主防災組織をつくることである。
天童市には、先程のべたように13学区があり、1学区には7前後の集落(町内)があり、それらは全部で98町内となっている。
天童市の自主防災会組織率は、98.99%となっている。98町内のうち97町内に自主防災組織ができている。

私が暮らす干布地区の人口は、3.204人であり、846世帯となっているが、ここには6町内会があり、それぞれが自主防災会を組織し、活動を行っている。

話がとびとびで まとまりに欠け、分かりにくいが、ひとまず聞いて欲しい。

天童市は、本年8月1日から「災害時要援護者避難支援制度」をスタートさせた。
災害の際、避難に時間を要する高齢者、障害者等の災害時要援護者が円滑かつ迅速に避難するための支援体制を整え、要援護者の自助・地域の共助を基本に、避難支援体制等の整備を図ることにより、安全で安心な地域づくりを推進することを目的としている。

その制度について少しふれる。
災害時要援護者の対象者は、「資料2」の通りである。(資料は、一番下に掲載)

(ここで「資料2」を見る)

1.ひとり暮らしの高齢者または高齢者のみの世帯に属する者からはじまり 5.まで具体的な内容が示されている。
さらに、6.には「上記以外で、町内会等自治組織、自主防災会、民生委員、児童委員等が特に災害時の支援が必要と認めた者がある。
最後の6.を念頭においていただきたい。

次ぎに「資料1」は、私の住んでいる干布地区の要援護者数等である。
原町(197世帯)は、当地区でいちばんしっかりした自主防災組織である。ここの住民の内、天童市の「災害時要援護者避難支援制度」を利用したいと申請した人が17名である。
ところが、原町自主防災組織で把握している要支援者数は104名で、市への援護要請との数に大きな差がある。(この点についての考察が大事だが、今回は割愛する)

下段は、私の担当する「上荻野戸」(156世帯)の数字である。
防災訓練(11月8日実施)の関係で市の制度を利用したい人の集計が遅れていたが、先程資料に数字を記入してもらった通り、市への要援護申請者は17名で、また自主防災会で把握している要援護者の数は27名となっている。

ここまで、数字をいくつか並べてきたのは、自分たちが暮らしている所の実態をはっきりしておきたかったからである。

さて、前置きはこのくらいにし、ここから本題にはいる。
山形県民生委員・児童委員協議会は、平成18年4月、民生委員制度創設90周年記念事業として「災害時1人も見逃さない運動」に取り組むことを決めた。
が、こうやって数字(現実)を見ると、運動自体がとてつもない困難な事業であることが分かる。

「資料1」で分かるように、原町197世帯に民生委員が1.5名いる。2名と言えないのは、他地区も担当しているからである。
上荻野戸156世帯には民生委員が1名(発表者)である。民生委員だけの力では災害時にとても「1人も見逃さない」で済ますことは出来ないのが実態である。
どう頑張ってもすべての要援護者に目が届かず、災害時、実際に関与できるのは数人が精一杯であろう。

では、どうすればいいのか?
その答えは、自主防災会と緊密な連携というか、タイアップすることが必須である。
民生委員一人の力には限りがあるけれど、現にある組織が有効に動くように働きかけることは可能である。
自主防災会の主なメンバーは、町内自治会の役員を兼ねている。自治会役員には組織を動かす力がある。

4年~5年前の2年間、私自身が町内自治会長であり、当該町内の自主防災会もその時に立ち上げた。
その防災組織を動かせれば、大きな力が得られる。
同じことを繰り返し言えば、民生委員本来の視点(目線)で要援護者にきめ細かく接しながら、他方 力及ばない所(範囲)は自主防災会に全面的に協力してもらえばいい。
もちろん福祉推進員に力になってもらうのもいい。

災害時要援護者避難「1人も見逃さない」を実現するには、むしろ全面的に自主防災会にやってもらう方がスッキリすると私は考えている。
民生委員は、「1人も見逃さない」という視点(目線)の明確化と運動(実践)展開の弾み車となる役割に徹した方がうまくいく。自分のこれまでの体験からそう思う。

援護を求める相談者(クライアント)の対応は、民生委員が丁寧にやればいい。
要援護者の避難支援者になられる方(複数)については、その選任や方法に関しても自主防災会にお願いしたほうがベターというか、円滑に進むと経験上 そう思う。

民生委員は、「資料3」(目を通す)1~21までにあげたようなきめ細かな対応の在り方を明確に打ち出し、自主防災会と連携し、要援護者の支援を行く必要がある。

ちなみに、「資料1」下段の上荻野戸の自主防災会のメンバーは、町内自治会役員11名、隣組長13名、副隣組長13名、消防団員十数名、予備消防組十数名である。

なんといっても隣組による情報(向こう三軒、両隣り)は、まさに「生きている今の情報」であるから、その情報をしっかり把握していれば「1人も見逃さない」ことに繋がることになる可能性が大だから頼もしい。

発表者に与えられた「災害時に備えた要支援者への支援」というテーマから少しそれたものになってしまったが、「1人も見逃さない」という面にスポットを当てれば以上のようなことが言えるのではないかと考えた次第である。

最後に、若干のまとめを述べ、発表を終わりたい。

「レジメに代えて」に書いた通り、 民生委員は、一つの役割として常日頃から要援護者との繋がりをもっていることが重要である。
要援護者の必要とする内容を具体的に把握し、普段は何処で暮らしているのかも示せれば、いざというとき動きやすい。

二つは、もし被災状況が発生した時、「一人も見逃さない」対応ができるよう地元の自主防災会との緊密な連携を深めておくこと。
特に、資料3で見たようなきめこまかい情報が、避難後の暮らしに起こりやすいトラブルを少なくするはずである。

以上二つのことを意識しながら、態勢を整えておくことが、われわれに課せられた役割であると考える。

ご清聴ありがとうございます


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このブログは、午前6時30分に自動でアップしたので、今(午前7時)手直ししている。
今朝の気温8度、晴



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  1. 2009/11/27(金) 06:30:00|
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